でも、歩き続けよう。
〜でも、歩き続けよう。〜
あの日、夜空を見上げながら、
満天の星空と、神々しく光る月を、
車の屋根から見た。
あれから7年の歳月が過ぎ、記憶もしだいに薄くなっている。
東日本大震災の地震と津波、伴う福島の原発事故、経験のない未曾有の災害で、尊い命が奪われた。
そして今、被災地の景色は一変し、安心安全な街に変わりつつある。
一方で悲しみと向き合えず、胸のうちを隠さざる負えなく過ごしてきて、心を病んでしまう方がいらっしゃる。
震災からの復興のはずが、心を置き去りに急スピードで進んでいく。
日本人、3.11の頃だけ、思い出し、すぐに忘れてしまう。
あの時、絆とか、つながりとか、盛んに使われたことば。
時の経過と共に、少なくなっていく。
もう、振り返ってばかりいられない、
未来に向かって前に進まなきゃいけない。。。
でも本当はそのあたり、みんな想っている。
単純に前に進め、進め、で動けたらどんなに楽か。
だが、人の心はそんなに単純ではなく…
新聞や、報道を見て思った。
まだまだ、前に進めずに苦しんでいる方がたくさんいる。
前に進めだけでは、進めなくなる。
振り返って、心の洗濯も時に必要。
でも、ちょとだけ勇気がいる。
実は人と話すことが何よりも嬉しいし、癒される。
人は、人でしか、癒せないのだ。
寄り添って共にある、ということを感じてもらって、
歩きはじめることができるのだろう。
*写真は、昨年夏、ようやく仮設住宅から前進し、高台に復興住宅を再建出来た親類の住む、新たな街並み。